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約100万件を1秒未満で検索|19年分の販売データを経営に生かす3ステップ

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約100万件を1秒未満で検索|19年分の販売データを経営に生かす3ステップ

売上データは蓄積しているのに、必要な数字を出すたびにExcelへ書き出す。担当者ごとに帳票の形式が違い、会議では数字の確認から始まる。長年使ってきた販売管理システムほど、こうした不便が「いつもの仕事」になりがちです。

今回は、中小機構が2026年3月31日に公開した、北海道の農業関連事業者による基幹システム刷新の事例を紹介します。同社は19年間使った販売管理システムを見直し、販売管理、顧客情報、案件、見積、日報などをつなぎました。過去19年分、約100万件のデータもBIツールから参照でき、1件の検索に1秒もかからない状態になっています。

これは特定製品を入れただけの成果ではありません。外部支援を受けて課題を整理し、10社以上を比較し、独自機能の開発やデータ整備を組み合わせた当該企業の実績です。他社で同じ効果が出ることを保証するものではありません。

目次CONTENTS

公的事例:20台上限のシステムを25アカウントで利用

中小機構の事例によると、従来の販売管理システムは同時接続が最大20台でしたが、社内では25アカウントを運用していました。上限に達すると、誰かにログアウトを依頼しなければ使えない状態でした。

顧客情報はマスターのメモ欄へ記入し、必要な帳票は毎回Excelへ書き出して担当者ごとに作成。営業担当が商談する農家と、請求先となる取引先が異なるため、実際の顧客単位で販売状況を把握しにくい課題もありました。

「古いから交換する」だけではなく、接続数、顧客管理、帳票、営業と販売情報の分断という具体的な困りごとを洗い出したことが、刷新の出発点です。

10社以上を比較し、5〜6社のデモを確認

同社は中小機構のハンズオン支援を活用し、第1期で企画と検討、第2期で導入を進めました。オンラインで10社以上から説明を聞き、5〜6社に絞ってデモや提案を確認しています。

当初は既存システムへ顧客管理機能を足す案もありました。しかし、同時接続数などの制約は残り、成長すれば同じ問題が再発します。そのため、部分的な機能追加ではなく、基幹システム自体を切り替える方針に見直しました。

製品名や知名度から入るのではなく、「将来も制約が残らないか」「既存業務と連携できるか」「現場が操作できるか」で比べた点が参考になります。

過去データを無理に新システムへ詰め込まない

最も苦労したのは19年分のデータでした。同社は、過去の全データを新しい販売管理システムへ移すのではなく、マスター情報と売上データをBIツールへ取り込み、参照用として残しました。

その結果、約100万件から1件を検索するのに1秒もかからず、在庫、明細、順位、業績見通しなどをダッシュボードで確認できるようになりました。営業が入力した見込み案件と過去2年の実績を使い、今年の着地見込みも算出しています。

大切なのは、すべてを一つの箱へ移すことではなく、「日常処理に使うデータ」と「過去を参照するデータ」を分け、同じ基準で見られるようにすることです。

小さく始める3ステップ

ここからは事例企業の導入手順をそのまま再現するものではなく、Aidechが中小企業向けに整理した進め方です。

1.製品ではなく、困りごとを一覧にする

まず2週間、販売管理に関する待ち時間、二重入力、Excelへの書き出し、数字の食い違いを記録します。「古いから」ではなく、誰が・どの作業で・何分困っているかを書きます。

同時接続数、顧客情報、見積、案件、在庫、帳票など、必要な機能を業務ごとに分けると、製品比較の軸になります。

2.同じシナリオで複数社を比較する

各社のデモでは、同じ架空案件を使います。顧客登録、見積、受注、在庫確認、売上集計までを実際に操作し、画面数、入力回数、連携方法を比較します。

機能表だけでは、現場の使いやすさや例外処理は分かりません。現在の課題だけでなく、利用者やデータ量が増えたときの上限も確認します。

3.全員が見る数字を先に決める

売上、粗利、在庫、案件見込みなど、会議で共通して見る指標を3〜5個に絞ります。項目名、集計期間、更新時刻、責任者を決め、ダッシュボードと元データの数字が合うかを確認します。

画面を作ることが目的ではありません。会議で「どの数字が正しいか」を確認する時間を減らし、同じ数字をもとに次の行動を決められることが目標です。

導入前に確認したい費用とリスク

基幹システムの刷新では、月額利用料だけでなく、初期設定、データ整備、移行、外部連携、独自開発、操作研修、保守に費用がかかる場合があります。古いデータには重複や表記揺れ、担当者しか分からない項目が含まれることもあります。

移行前にはバックアップを取り、テスト環境で件数と金額を照合します。切り替え直後に戻せる手順、旧システムを参照できる期間、個人情報へのアクセス権限も決めてください。

今日の一歩:会議で使う数字を3つ書く

次の会議で必ず見る数字を3つ書き出し、それぞれ「どこから取るか」「誰が更新するか」「何分かかるか」を確認してみてください。数字を出すまでの手間や食い違いが、システム刷新の優先順位を見つける材料になります。

Aidech Managementでは、現在の業務とデータの流れを整理し、製品選定の前段階から小さなDXをご支援します。何を入れるべきか決まっていない段階でも、まずは無料相談でお聞かせください。

無料相談:https://aidech-management.com/contact.php

出典

独立行政法人 中小企業基盤整備機構「ここからアプリ」
「19年分のデータを経営の武器に。放牧のパイオニアが挑んだ、基幹システム刷新のリアル」
公開日:2026年3月31日/確認日:2026年10月30日
https://digiwith.smrj.go.jp/cocoapp/case/farmage.html

※記事内では企業名・製品名を出さず、「北海道の農業関連事業者」「販売管理システム」「BIツール」と表記しています。
※画像は説明用のイメージで、実在の企業・人物・製品・システムを再現したものではありません。

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